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舞台剧『シャンソンズ合唱団』台本初稿

  

舞台劇『シャンソンズ合唱団』台本

登場人物

倉坂 澪  :シャンソンズのコーチ、ブロードウェイのステージに立ったことがある
乾  一希 :かつてはロックバンドの一員、カラオケバーの常客、澪に誘われてシャンソンズに入った
井坂 忠子 :シャンソンズのリーダー
馬場 みぞれ:シャンソンズのメンバー
皆川 玉子 :シャンソンズのメンバー
野々村まひる:シャンソンズのメンバー
桜井 玲奈 :シャンソンズのメンバー
羽田 南  :シャンソンズのメンバー
高垣 忍  :シャンソンズのメンバー
森  香奈絵:音楽堂の館長、澪の恩師
熊園 桜  :カラオケバーのママ、澪の昔なじみの友人
市長    :現職の由芽市長、音楽堂を取り壊しゴミ処理場を建設するため準備中
政務官   :ゴミ処理場建設住民説明会での発言者(4人)
司会者   :合唱コンクールの司会者

場面1:音楽堂でゴミ処理場建設住民説明会が開かれる

政務官
ここにきて、音楽堂、取り壊し反対の声が高まってきています。
その代表である市民センターの森 香奈絵館長から報告を。

森 香奈絵
はい。ここに取り壊しに反対する300名分の署名があります。
えー、このように…。

市長
ちょっといいですか。
議会が条例を再検討するには、住民の50分の1。
すなわち5万人が住む由芽市では、1000人の署名が必要です。
300名など、しょせん一部の声。聞くに及ばない。

倉坂 澪
一部の声じゃございませんよ。
あっ、ちょっとすいません。ちょっとすいません。
はい。残り、700名分。
先生がお持ちなのは街頭署名分。
そしてこちらはインターネットで呼びかけた分。
合わせてちょうど1000名分。

政務官
いきなり入ってきて何だね!?

倉坂 澪
あっ、失礼。市長もよくご存知よ。
ブロードウェイのステージに立ったアンダースタディーである郷土の星。
そして、この音楽堂をホームステージとするシャンソンズを再び輝かせたスター倉坂 澪です。
あら。どうも、お父さん。
そしてこちらが、私の自らの歌の力で集めた署名です。

森 香奈絵
来てくれたのね。ありがとう。

倉坂 澪
何で私が学習委員の代わりなんて。

森 香奈絵
ほらほら。カメラがあなたに。
お集まりの皆さん。
確かにこの町は財政的に厳しく、人々は活気を失い閉塞感が漂っています。
しかし、この町はかつて歌の町として輝いていたことをお忘れではありませんか?

倉坂 澪
あなたも。あなたも。あなた方にもそのDNAが。
歌を愛する心が受け継がれてる。
だからこそこれだけの署名が集まったんです。
この町の人々の歌に対する情熱の火はまだ消えてはいなかった。
この音楽堂はその熱い思いの象徴です。
それをごみ処理場建設のために取り壊してもいいんでしょうか?

政務官1
確かにこれだけの数の署名を無視するわけにいきませんね。

政務官2
私もまたここで聴きたいなぁ。

政務官3
そもそも取り壊しは市長の独断ですしね。

倉坂 澪
ってなわけで再検討していただけますね?市長。

市長
再検討、いいでしょう。
ところで、聞くところによると、シャンソンズは今度合唱コンクールの県大会に出場するとか。

倉坂 澪
はい。

市長
目標は?

倉坂 澪
もちろん優勝です。

市長
おお、優勝。
しかしながら、合併する安見市にも全国的に有名な合唱団がある。
彼女らは3年連続優勝を誇る強豪チームだそうじゃないですか。
今年はさらに全国制覇を目指し、
ドイツ国立ベルリン合唱団の指揮者ファインバッハをわざわざ招聘し、指導を仰ぐとか。
ファインバッハが教えた合唱団は各種コンクールを総なめ。
彼はいわば優勝請負人。
それでもシャンソンズが優勝できると?

倉坂 澪
もち…。もちろんです。

市長
そこまで言うなら、きっと優勝できなかったときのことも、考えているんでしょう。
1つの市に2つの合唱団は不要ですし。

倉坂 澪
もちろんです。
もし優勝できなければ、シャンソンズは即時解散します。

市長
すばらしい。実にすばらしい。
さすがブロードウェイにたった一度出たことがあるスター。
皆さん、聞きましたか?
シャンソンズは優勝できなければ解散するという意気込みです。
この町の希望の光に期待しましょう。

場面2:シャンソンズが市民センターで練習する

倉坂 澪
私たちは優勝に向けて突き進むのみ。今日から特訓です。

羽田 南
特訓はいいけどさ。優勝ってハードル高すぎじゃね?

馬場 みぞれ
シャンソンズが出場したのは10年以上前だし。

高垣 忍
もし負けたら解散なんですよね。

野々村 まひる
解散なんて。

倉坂 澪
勝てばいいんです。勝てば。

皆川 玉子
でも、安見合唱団にかなうわけ…。

高垣 忍
見学に行ったときも圧倒されましたもんね。

馬場 みぞれ
ああ、あれ。
マジやばいって。

倉坂 澪
確かに。
確かに総勢100人の合唱は圧巻です。
でも古臭いし何の新しさもない。
それに比べて、私たちにはショークワイアという他にはない武器がある。

野々村 まひる
ショークワイア。そうですよね。
それを信じて頑張ってきたんですもんね。

皆川 玉子
確かに。コーチについていけば不可能なんて。

高垣 忍
コーチのことだから大会用のものすごい秘策があるだろうし。

倉坂 澪
今ここで話すつもりはない。他に情報が漏れたら困る。

羽田 南
何それ!?すっげえ秘策なんじゃん。

野々村 まひる
コーチを信じて頑張りましょう。

皆川 玉子
さすがコーチ。

倉坂 澪
当然です。任せなさい。

(歌を練習する)
さくら 舞い散る中に忘れた記憶と
君の声が戻ってくる
吹き止まない 春の風 あの頃のままで
君が風に舞う髪 かき分けた時の
淡い香り 戻ってくる
二人 約束した あの頃のままで
ヒュルリーラ ヒュルリーラ ヒュルリーラ…

場面3:カラオケバーで話をする

倉坂 澪
全然駄目。カエルの合唱団が。

熊園 桜
駄目ってロック(ショークワイア)が?

倉坂 澪
田舎町のママさんコーラスがロック(ショークワイア)をやる。
この斬新さ意外性は絶対に引きがある。
われながらすばらしいアイデアだ。

熊園 桜
ほんじゃ何が駄目なのよ?

倉坂 澪
やっぱり今のメンバーじゃ全然パワーが足りない。

熊園 桜
パワー?じゃあ、人数を増やすとか。

倉坂 澪
人数よりもっと欲しいものが。

熊園 桜
ほしいもの?

倉坂 澪
男。

熊園 桜
男…。

倉坂 澪
男が欲しい。(そばに座っている乾 一希を見つめる)

乾 一希
俺?

倉坂 澪
イエス。昔、ゼルエルとしてデビューし、ロックをやってたんだろ?

場面4:市民センターで検討する

倉坂 澪
私たちにふさわしい曲は何か。
それは…。オリジナル曲です。

井坂 忠子
オリジナル?

倉坂 澪
イエス。

羽田 南
そんなん誰が作んの?

倉坂 澪
ユー!ゼルエル。

乾 一希
ふざけんなよ。何で俺が曲なんだよ。

倉坂 澪
あら。作る自信がないの?

乾 一希
バカヤロー。あと一週間ちょっとじゃどうしようもできねえっつってんだよ。

倉坂 澪
私たちは10人にも満たない弱小合唱団。
100人の歌い手がいるわけでも、名のある指揮者がいるわけでもない。
だからこそ自分たちにしかできないパフォーマンスで勝負しなければ勝てないの。

乾 一希
だからって何でオリジナルじゃなきゃ?

倉坂 澪
他の誰にもまねできない。
世界でたった一つのショークワイアで勝負するためよ。

乾 一希
あのな。俺がもともとやってたのはバンドで、合唱曲なんか書けねえって。
ギター触ったのも10年ぶりなんだから。

倉坂 澪
技術じゃなくて、心で書けばいい。
私たちの中にある思いを歌にして、オーディエンスの心に響かせる。
今度の県大会で優勝できなかったらシャンソンズは解散。
この町の思い出も記憶も全部消える。
それでもいいの?

乾 一希
解散はお前が勝手に決めたんだろうが。

倉坂 澪
勝てると思ったから言ったの。

乾 一希
なんだよ。それ?

倉坂 澪
あなたならできるはず。ゼルエルだもん。

乾 一希
ムカつくな。馬面。

倉坂 澪
褒められちゃった。

乾 一希
めんどくせえ!

倉坂 澪
持ってきましたよ。五線譜。

乾 一希
やばい、やばい、やばい、やばい、やばい…。

(乾 一希が家で曲を書くが書き出せない)

乾 一希
全然出ない。
ヤベッ。

場面5:2、3日後市民センターで

倉坂 澪
曲は?

高垣 忍
一希さん、仕事で大変で。

倉坂 澪
で、曲は?

井坂 忠子
一希君は大丈夫なの?

倉坂 澪
だから、曲は?

乾 一希
しつけえな。

羽田 南
何だ。持ってきてんじゃん。

乾 一希
おい、おい。

倉坂 澪
何だ。
えっ?4小節?

乾 一希
やっぱ合唱曲なんか書けねえよ。今それどころじゃねえし。

倉坂 澪
朝から晩まで仕事をしてるわけじゃないでしょ。
仕事がない分、時間あり余ってるでしょう。
私が言えるのは3つ。取り合えず書け。もっと書け。あくまで書け。

乾 一希
うるせえな。この野郎。もうこれ以上書かねえよ。

井坂 忠子
一希君がそんな状況ではオリジナル曲は諦めるしかないですね。
これ以上追い詰めても苦しめるだけだし。

倉坂 澪
そうね。

井坂 忠子
すぐに代わりの曲を選びましょう。
どうしたんですか。

倉坂 澪
他の曲を選ぶことも他の選択をすることもできる。
それでも、私はやっぱりあいつの曲を待ちたい。
そうじゃなきゃ、勝てるイメージが私の頭の中にまったく浮かばないし。
あいつもここで終わってしまう。

井坂 忠子
一希君に懸けたい思いは私にだってあります。
でもそれは今の彼にとって酷なことだし。
それに、そんなばくちをしてる余裕はないんです。

倉坂 澪
安見合唱団に勝つためには、ばくちを打つくらいじゃなきゃ駄目なのよ。

井坂 忠子
それで負けたら解散なんですよ。
あなたにはこの町にも音楽堂にも思い入れはないのかもしれない。
でも、私はここで諦めるわけにはいかないんです。
私たちは音楽堂を揺り籠に育ってきたんです。
音楽堂の署名運動をしたときみんな言ってました。
物心付かないうちから親に手を引かれてここに来て、気づいたらいっつもここにいたって。
あなたの気持ちは分かりますが、もう時間がありません。
曲の申請まであと2日。私が代わりの曲を準備します。

場面6:乾 一希の家で

倉坂 澪
ハロー。

乾 一希
何だよ。話すことなんかもうねえだろ。

倉坂 澪
あなたとちょっと昔話がしたいなと思ってね。
うちの母親ね。私が15のとき、病気になっちゃってさ。
私は今のあなたみたいに絶望して、歌なんて歌ってる場合じゃないと思った。
そしたら何て言われたと思う?
歌は歌っている場合じゃないときにこそ歌うものなんだって。
この先、あなたは一人になる。
つらいこと、苦しいことばかりかもしれない。
だからといって歌うことまでやめてしまったら、暗闇に閉じ込められて心の虹まで失ってしまう。
だから何があってもあなたの歌を止めないでねって。
ねえ。確かにこの町はもう終わりかもしれない。
でも、こんな状況だからこそ歌が必要なんじゃないかな?
ここはあなたにとっても大切な場所。私にとっても。
音楽堂をつぶすわけにはいかない。そうでしょ?

乾 一希
書けねえんだって。

井坂 忠子
焦らないで。私たち信じて待ってるから。
どんな曲が上がってきても、大丈夫なようにしっかり基礎練習して。

倉坂 澪
曲の申請期限はあした。
あなたの曲が来なければ歌わない。
たとえそれがどんなに稚拙なものだったとしても、
今私たちの思いを伝えることができるのは、あなたが作った歌以外ないから。
あんたもそれでいいわね?

井坂 忠子
こんな状況だからこそ。

倉坂 澪
待ってる。

井坂 忠子
では。

場面7:シャンソンズが市民センターで練習する

皆川 玉子
ねえ。練習やんないの?

馬場 みぞれ
いつもあんなに時間にうるさいのにね。


ねえ。

井坂 忠子
待ってるんですか?彼のこと。

高垣 忍
それってもしかして…。


ゼルエル?

倉坂 澪
元ゼルエルが作る私たちの曲で、必ずこのばくちに勝つ。異議ないわね?


はい。

倉坂 澪
よし。

高垣 忍
一希さん以外の曲を歌うなんて考えられないし。

桜井 玲奈
安見に入るなんて断るって正解です。(安見に勝つって当たり前です。)

羽田 南
だいたいメンバー100人もいたら、自分の歌声も聞こえねえじゃん。

馬場 みぞれ
じゃあ、今日の練習は?

倉坂 澪
この学級委員がビビって用意した曲があるので、それで練習しましょう。

井坂 忠子
これはこれで必要だったでしょ。
はい。はい。

馬場 みぞれ
ザ・ブーム。(歌手)

高垣 忍
風になりたい?(曲名)

(歌を練習する。同時に、乾 一希が歌を作っている)
天国じゃなくても 楽園じゃなくても
あなたに会えた幸せ 感じて 風になりたい
何ひとつ いいこと なかった この町に
沈みゆく太陽 追い越してみたい
生まれてきたことを 幸せに感じる
かっこ悪くたっていい あなたと 風になりたい

(乾 一希が市民センターに来た)

野々村 まひる
一希さん。

倉坂 澪
とてつもなく…。

乾 一希
遅くなって悪かった。
書いたぞ。バカヤロー。


ギャー。やったー!

倉坂 澪
Don’t stop the music(曲名)
オケー。レディーズ。今から3日で仕上げるわよ。


はい。

乾 一希
あーあ。

場面8:合唱コンクールの会場で

皆川 玉子
どうしよう。緊張してきた。

司会者
続いては3年連続優勝を誇る安見市女声合唱団の登場です。

井坂 忠子
すごい拍手。

羽田 南
なあ。見に行こうぜ。

倉坂 澪
見に行く必要はない。
競技は自分との闘い。私たちは今できる最高のパフォーマンスをすればいいだけ。

井坂 忠子
みんな。今は自分たちのことに集中しましょう。

野々村 まひる
はい。じゃあ、頭の入り、もう一度確認しましょう。


そうですね。

高垣 忍
いよいよこの次ですね。

司会者
シスター花ちゃんとブルーボーイズの「メモリー」です。

司会者
それでは最後、由芽市で35年の歴史を誇るシャンソンズが歌います。

倉坂 澪(乾 一希)
今 私たちの町は消えゆこうとしています。
人々はうつむき諦めきって、今日も一人また一人町を去っていく。
それでも未来を信じて疑わず、暮らし続けるどうしようもない連中がいる。
ここにいるシャンソンズはその代表です。
これから歌う曲は私たちから皆さんへのメッセージ。
私たち自分たちの力で作りあげた今の心そのものです。
Don’t stop the music。

(歌を歌う)
ああ、その心に 今何が聞こえてるだろうか?
ああ、遠いあの夏 足元をかすめた風
飛んだシャボン玉 転んで脱げたスニーカーと
笑い声は そこに今はもう見えないけれど
Don't stop the music (Don't stop the music)
懐かしい場所 (went up to home town)
忘れかけてた想い 歌にして
Don't stop the music (Don't stop the music)
手をつなごう (Don't stop the music)
涙を止めるために 言葉よ、さあ届け

そう、どんな時も 止められない歌がある (it's for you)
ああ、弱さと嘘、痛みさえ力にして
ヒリヒリ感じる心は「生きろ」と叫んで
前へ 前へ 進む 道しるべになる
Don't stop the music (Don't stop the music)
明日を集め (Let's to the music)
つむぎだした歌声 空に響け
Don't stop the music (Don't stop the music)
心をつないで (Don't stop the music)
夢の先にある未来 変えるため Let's sing a song
wow wowow yeah!
yeah~ let's do it do it do it…
yeah~ don't stop!

司会者
それでは、審査結果を発表します。
全国合唱コンクール群馬県大会第3位は…シスター花ちゃんとブルーボーイズです。

倉坂 澪
騒がない。
私たちは優勝しか毛頭考えてません。

司会者
続いて第2位は安見市、女声合唱団です。

皆川 玉子
ってことはまさか!?

野々村 まひる
私たち!?

倉坂 澪
静かに。

高垣 忍
やっぱり!?

乾 一希
放せよ。バカヤロー。この野郎。

司会者
次はいよいよ第1位の発表です。おや、これは番狂わせですね。
全国合唱コンクールに出場する第65回県大会優勝チームは…。


私たちですよね。私たち。

司会者
由芽市、シャンソンズです!


ギャー!やったー!

(終わり)

陳嘉麒によってテレビドラマ『カエルの王女さま』から改作された

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